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アートセラピーで一番ショックだったこと

アートセラピーを学んでいる時に、「枠あり・枠なし描画法」(by中井久夫)というものを習いました。

2枚の絵を自由に描くことが宿題だったのですが、1枚は「そのまま、自由に思い浮かんだものを描く」。もう1枚は、「まず枠を描いてから、自由に思い浮かんだものを描く」、というものでした。

なに描こうかなぁと気楽に考えていたのですが、お風呂に入っていると、あるイメージが浮かんできました。それがこんな感じ。

空に浮かんでいる自分。雲に乗っていて、気ままに風に流されています。オレンジやレモンがまわりに浮かんでいて、楽しくて、元気で、さわやかで、なんともいい感じ。

そして、そのままお風呂の中で2枚目の絵もイメージしてみました。すると、お風呂のお湯の中に、お風呂のふたの影が写っていることに気が付いたのです。

そして、そのお風呂のふたの影(線みたいなもの)が五線譜に見えてきました。「あ、五線譜だ」と思っていると、みるみるうちに、その五線譜の線に、自分の足が捕えられているように見えてきたのです!背筋が凍るような気がしました。

絵を描いてからタイトルをつけるとき、自然と「五線の鎖」とつけていました。

小さい頃からピアノを習っていて、大学でも音楽を学び、今も音楽の仕事をしていて、音楽の存在は自分にとって当たり前のものでした。その進路も仕事も自分が好きで選んだと思っていました。なので、「音楽とともにある自分」が「音楽に縛られている」なんて、これっぽっちも考え付きませんでした。そんな発想、まったくなかったのです。

このときほど、「私」とは何だろう、と思ったことはありません。もう、愕然としましたね。。。アートセラピーは、「私」に揺さぶりをかけて、とことん「私」とは何かに向き合わせてくれるもの。本当に、驚きと感動です。

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